ブルームーンギャラクシースネークヘッド 繁殖への道
vol.4 同定 編 part2

さて、今回も前回に引き続き、小個体がブルームーンであるかの同定をしてまいります。
前回は背鰭、尻鰭の条数を数えました。
結果、小個体の鰭条数はスチュワートの条数を両鰭とも下回り、
かつその強烈な色あいからブルームーンと確定している大個体ともほぼ一致しました。
今回は更に一歩踏み込んで鱗の数を数えます。
この同定方法はアクアライフ99年5月号を参考にしております。
数え方の詳しい方法はそちらを御参照ください。
写真はすべてクリックで拡大します。

まずはブルームーンである大個体から。
側線上部鱗数から数えます。
側線上部鱗数は背鰭の第一鰭条から後方下へ側線の直前までを数えるそうです。
また鱗が鰭条にまたがるときは0.5で数えるそうです。
ちなみにスチュワートは4.5〜5.5
我が家の大個体(ブルームーン)は青丸で印しました4でした。
ちなみに黄色丸が側線です。

続いて小個体。
こちらも4、、でしょうか?鰭にまたがっているか、この写真ではちょっと確認しにくいですね。
4かもしくは3.5、機会があれば撮り直してみます。

続きまして側線鱗数です。
側線鱗数は側線上の鱗の数を数えます。
スチュワートでは47〜50だそうですが有孔鱗のみを数える方法と
側線上の孔の無い鱗も全て数える方法なのかが、参考元となった文献からは
分からないそうなので少なくとも47〜という解釈で良いのかな、と思います。

体が長いので少しずつ位置をずらしながら撮影しました。
二重にカウントしないように気をつけながら印をつけています。
ちなみに、より詳しく比較するために黄色と赤で色分けをしています。
スネークヘッドの側線は前半1/3程が体の真ん中よりやや上にありますので
その部分を黄色、残りの後半部分を赤色に印しています。

で、大個体からです。

前半が14、後半が35でした。
側線鱗数は合計で49です。スチュワートのレンジに入っちゃいましたね。(^_^;)

続いて小個体。
こちらは体が小さいので撮影が少なくて済みました。
前半が14、後半が34でした。
側線鱗数は合計で48です。
尾に近いところのカウントに少々悩みましたが、
両個体の数え方が同じくなるようにしたつもりです。一応、縦列鱗数を数えたことになるのかな?

種類 スチュワートスネークヘッド 大個体(ブルームーン) 小個体
背鰭条数 39-40 36or37 36or37
尻鰭条数 27 25 25
側線上部鱗数 4.5-5.5 4 4(3.5?)
側線鱗数 47-50 14+35=49 14+34=48

同定の結果 両個体とも側線上部鱗数はスチュワートのレンジから外れ、側線鱗数はスチュワートのレンジ内。
これで我が家の2個体は背鰭、尻鰭条数も側線上部鱗数もスチュワートのそれを下回りました。
もしかしたらブルームーンの方がやや小型なのかもしれませんね。
スチュワートとの比較ではほぼ不一致、大個体と小個体との比較では少々のズレがありながらもほぼ一致という結果になりました。
形質的なことでいえばこれで大、小個体が同種である可能性が高いと思われます。

ただし、今回用いたこれらの数値は親を同じくする同種であっても数にバラつきが生じますので
絶対的なものではないと考えています。
スチュワートとの比較よりも大個体、小個体間の比較に焦点があてられていきそうですね。
これであとは色が出てくれば安心なのですけど。

今回は素人理解で同定を行いましたので、もし詳しい方がおられましたら是非御教授願いたいと思います。
それでは数え方が違うぞというご意見でも遠慮なく宜しくお願いします。