マレーシア産ドワーフスネークヘッド
繁殖への道
(vol.3 兆候・・・??編)
【channa gachua “malaysia”】
スネークヘッド達が我が家に来て1週間が経過し、
ようやく新しい環境に馴染み始めました。
説明にあたってボス個体を“1号”とします。

餌について私は、
昆虫食主体の肉食魚の餌であるカーニバルと
昆虫(コオロギ)とを栄養価とバランスが良さそう
ということもありまして組み合わせていますが、
今のところ餌はコオロギを主体にしています。

ようやく浮いた餌を食べるようになったので
カーニバルを投入しました。
最初は反応がありませんでしたが スポイトを使って鼻管にカーニバルを
何度か触れさせてやると匂いを感じたのか、
口に含んでくれるようになりました。
1匹が食べると他の個体もつられて食べていました。
食いが良いと言えるレベルではありませんが・・・。
しかも鰓からこぼしまくるので・・・。
餌を食べるようになると
ようやくまともに観察が可能になりますので
個体をよく眺めてみました。

まず目に付いたのがこの個体です。
“2号”と説明上、呼びますね。
やられたての生々しい傷が
顔周辺にたくさんあります。
以前から一番ボロボロにされていたので
気になってはいたのですが。。
私は大して観察もせずに、
「ボスにこれだけやられているのだから、恐らく、
オス同士としてライバル視されているのだろう」と
思い込んでいました。
そうして観察してみると、
『う〜ん・・・?頭も微妙だし、
やはり雌雄差の判別は難しいな』・・・。
違和感を憶えながらしばらく眺めていたのですが、
もしかしてメスか?と目を凝らしてみました。
メスと仮定してみると、どうもしっくりきます。
一番やられているのがオスだろうという思い込みが
邪魔しましたがこりゃあ、メスっぽいですね。
腹の膨らみも食後のふくらみとは違う感じですし、
(食後ですけど)
頭も僅かな差ですが雄とは断定しにくい
微妙な形をしています。

上で違和感を感じた一番の理由は、
2号の外見でなく行動だった訳なのですが。
オスの1号にに追いまわされる様子が
見かけられなかったのです。
傷の具合から恐らく、
つい最近までやられていたのだと思うのですが
あくまで私的な予想としては
餌が十分に行き渡るようになって余裕が出来はじめたこと、
また新たな環境へ馴染み始めた事によって
敵視しあっていた1号と2号の関係に変化が現れ始めたのかな、と。

写真は1号と2号
また、最近の各個体の行動としては
1号と2号はくっつくでもなく争う様子はありません。
たまに1号が2号に対して顎を膨らませる様子を見せます。
(威嚇のときに見かけるあのポーズです)
このポーズは威嚇のときもそうなのですが
スリランカ産ドワーフのオスが繁殖行動を促すアピールや、
合図にも同じポーズをしていたことから
必ずしも威嚇のときだけの
アクションではないことが分かっていました。
威嚇であれば相手は逃げるか、
応じて威嚇を仕返したりしますが
今回は2号は無視していました。
このシーンでペアリングへの兆候を感じたのですが・・・。
どうなるかな。
ちなみに1号も威嚇とは違ってスルーしていく2号を
追いまわしたりしません。

こちらが3号。
傷の少ない綺麗な個体で一番小さいです。

3号と、4号(4号は今回写真はありません)。
この2匹は水槽内で弱い地位にありますが
4号が完全に隅でいじけているのに対し
3号はハツラツと餌を掠め取りにきたり、
平気で水槽前面に現れたり、 気の強い個体です。

1号は当初2、3、4号を追い払っていましたが
今現在はたまに目の前をうろつく3号を鬱陶しそうに
追い払うのみで悠然と泳いでいます。
逆に2号の3、4号に対する追い回しがきつくなってきて
3号は勿論のこと、
隅に追いやられている4号までその対象になっています。
1号2号間は争いはゼロです。

まだ確心はもてないものの、
私としては八割方、ペアリングへ向けてのスタートを
切れたのではないかと仮定しています。
現段階での課題は水槽環境の整備と1、2号の飼いこみです。
前者は水槽、フィルターはスリランカ産のときの
そのままなのですが、
マレーシア飼育直前まで同水槽での飼育数が減っていたので
バクテリアが減っていただろうこともあったのに加え、
生餌中心の給餌になっていたので水質が悪化傾向にあったようで
1号が鰭をたたんで、やや調子を落とし気味でした。

後者は特にメス候補である2号の食いで、
悪い訳ではないものの、がっつきが控えめなのですよね。
仮にこれから繁殖を迎えるとしたら
どんどん食べて精をつけなきゃいかんだろうに。

餌をふんだんに与えながら水質を気にするということで
毎日10gの換水はしばらく欠かせなそうです。

動画は1、2号が3号を追い払ったりしてる日常のシーンです。

この稿を書いた翌日、
何気なく観察してみると、2号に生々しい怪我が増えています・・・。
「あれ?仲良くやっているんじゃないわけ?」
八割方から四割方へ期待もダウン・・・。
やっぱり難しいなぁ・・・。
ボスがもっと苛烈な性格の持ち主だったら
好き嫌いがハッキリして判断もつきやすいだろうにな。。